今回は、私が毎週楽しみにしているビジネス番組「ガイアの夜明け」を見て、気になったマーケティング戦略やビジネス戦略をご紹介するコラムです。
今回番組で紹介されていたのは「メガネスーパー」です。
「メガネスーパー」の概況
メガネスーパーは、日本でも最初に眼鏡専門のチェーンとして登場して、それ以降順調に売り上げを伸ばしていました。
2007年の時点では、約500店舗、約400億の売上があったようです。それが、2008年から急速に 売上が落ち始め 8年連続の赤字 になっていました。
その理由は「Jins」や「Zoff」など 低価格を売りにしたメガネチェーンが台頭していたからです。
それが、最近になってメールスーパーはV 字回復を果たしたそうです。 その理由をガイアの夜明けでは紹介していました。
V字回復を成しえた理由とは
まず、メガネスーパーは、2013年に社長が交代しました。
その社長は、就任以来
「40歳以上のミドルシニアを徹底的に攻める」
という戦略を貫いています。
この具体的な方法を下記にご紹介します。
リラクゼーション ルームを設置
ライバルには無いサービスとして、店舗に訪れたお客様に、アロマを炊き照明を落とした薄暗い部屋でリラックスしてもらいます。
その後視力検査をしてもらうのですが、そうするとより正確な数値が出るそうです。
最新鋭の検査機器の導入
最新機器の導入により、 通常眼鏡店では15 項目くらいの検査項目の所、 35項目の検査を行っています。
この検査に¥1,000の検査料がかかるのですが、細かい事まで分かるという事で、お客様に人気であるそうです。
出張訪問サービス
リアル店舗の商圏内のとある施設を借りて、そこに出張して店舗と同じ様なサービス(メガネのクリーニングや修理・販売)を行います。
メガネスーパーのスタッフが 地道に開拓 活動をして、現在は、約100の施設と提携しているそうです。
番組で紹介されていなのは、上記の様な事でしたが、これらの事など実施して、安売り競争から一線を画す ことより 2016年に 黒字に転換したそうです。
メガネスーパーのV字の戦略のまとめ
「40代以上のシニアを徹底的に攻める」という言葉は、マーケティングの基本戦略である「ターゲットを絞る」という事と等しい意味だと思います。
競合が多い業界でビジネスをする時、全員に好かれる事はとてつもなく難しい為、自分が勝てる土俵を選ぶ事が大事です。
メガネスーパーは、安売り競争ではなく、ある程度お金に余裕があり、適切な価値には、お金を出してくれるミドルシニア以上をターゲットにして、高付加価値で勝負する土俵を選び、見事にV字回復を成しえました。
これは、ホームページを作成する上でも大切な考え方です。誰に対しても響くホームページなどは作れない為、本当に伝えたいユーザーに絞った戦略が必要です。
ターゲットが求める事で差別化する
もうひとつ付け加えるとしたら、ターゲットを絞ったら、そのターゲットにとって価値のあるサービスや商品を提供しなければなりません。
その為に、そのターゲットが何を望んでおり、何をしたら喜んでもらえるかを徹底的にリサーチする必要があります。
「リラクゼーションルーム」や「出張サービス」など、ミドルシニア以上のユーザーにとって、喜んでもらえるサービスであり、競合がまだやっていないサービスだからこそ、意味のある差別化が出来たとも言えます。
以上「メガネスーパーのV字回復のビジネス戦略・マーケティング戦略」でした。