Mauticでほとんど実施可能!ferretで紹介された「マーケティングオートメーション施策10」


こんにちは。Webloco代表兼Webマーケターのヤブです。

最近、「【完全保存版】すぐ真似したくなる! 成果に繋がるマーケティングオートメーションの10の施策」と言う記事がとても面白かったので、私が普段使っているMAツール「Mautic」でどこまで再現可能か考えてみました。

参考ソースはこちら↓

【完全保存版】すぐ真似したくなる! 成果に繋がるマーケティングオートメーションの10の施策

 

1.入会後××日後メール

Mauticフォーム機能とキャンペーン機能を組み合わせれば、実装可能です。

また、別で会員管理システムを運営しており、そのシステム経由で入会した場合も、auticのREST APIやMauticフォーム機能と連携させれば、Mautic側にコンタクト情報を送る事が可能になります。

入会後××日後メールの実装例

1.入会後に送信するメールを作成

2.フォームが送信されたらトリガーが発動するキャンペーンを作成して、任意の日数が経過後にメールを送信するアクションを設定

 

2.ウェルカムキャンペーンメール

「1.入会後××日後メール」と実装方法は同じなので、割愛します。

 

3.Web閲覧履歴メール

Mauticキャンペーンの「決定」⇒「Visits a page」と「ステージ機能」を使えば、似た様な事ができます。

Mauticキャンペーンの「決定」⇒「Visits a page」は、任意で設定した「URL」を訪問したユーザーに、任意のアクションが出来ます。

Web閲覧履歴メールの実装例

1.ステージをあらかじめ設定(認知、興味・関心、購入、離脱等)

2.商品を購入したら、Mautic上のステージを「購入」に変更するキャンペーンを作る

3.アプローチする為のメールを作成する

4.「商品A」の詳細ページを閲覧したユーザー且つ「ステージ」が「購入」でない場合と言うキャンペーンを作って、条件を満たしたら、任意のメールを送信

 

4.Web検索 キーワードメール

これに関しては、ECサイトの仕様によってはMauticでの対応可能です。

まず、サイト内検索の仕様がクエリパラメータ方式(URLに検索文字などの情報がパラメータとして付与される方式)場合ならいけると思います。

これも、基本的な実装方法は「3.Web閲覧履歴メール」と同じです。

検索キーワードメール実装例

サイト内検索で「掃除機」と検索した時、URLが「https://www.xxxyyyzzz.com?keyword=掃除機」となる場合、Mauticキャンペーンの「決定」⇒「Visits a page」にURL設定で、「*掃除機*」と言う設定にします。「*」はワイルドカード

ただ、サイトの仕様上、全角文字がURLエンコードされてしまう場合、正常に動くかどうかは検証してみないと分かりません。

 

5. 導線離脱メール

この実装方法も「3.Web閲覧履歴メール」をベースに考えれば難なく出来ると思います。

導線離脱メールの実装例

「1」「2」「3」までは、基本「3.Web閲覧履歴メール」と同じ

4.「詳細」ページを閲覧したユーザー且つ「ステージ」が「購入」でない場合と言うキャンペーンを作って、条件を満たしたら、2日後くらいに、「閲覧した詳細ページ」のURLや「それに関連するページ」のURLを記載したメールを送信

 

6.男女×年代別セグメントメール

顧客情報の入力時に、デモグラフィック情報(「性別」「生年月日」などの情報)を入力してもらう事が前提となります。

但し、一番最初に、基本的な個人情報(名前、メールアドレス)と合わせて、これらの情報も聞くと、入力のハードルが上がって、離脱率が上がる場合があります。

その為、「2段回(多段階)」で情報を収集(プログレッシブプロファイリング)したり、「特典」を付けるなどをして、これらの情報を収集する必要があると思います。

デモグラフィック情報の収集例

Mauticで、「プログレッシブプロファイリング」のフォームを作成します。

フォームの作成画面で、2段回目の入力時に表示させたい項目を以下の画像の様に設定します。

そうすると、1回目の入力時では、これらの項目は表示されません。

そして、ある一定期間過ぎた後、顧客情報の「年齢」「性別」情報が空欄の顧客を対象に、フォームページのアドレスを貼り付けたメールを送信するキャンペーンを作成します。

メールの文面には、「お客様に合った、役立つ情報を取得する事が出来ます」と言った事を載せておくと、入力してくれる可能性が高く成るかもしれません。

セグメントメールの実装例

1.セグメント別に送るメールを作成

2.Mauticのキャンペーンで、顧客情報の「性別」と「年代」を判断して、対応するメールを送信するアクションを設定

 

7.ポイント期限切れ告知メール

これに関しては、Mautic単体では難しいですね。まず、どこかでポイントの管理をしているシステムがあり、そのシステムとMauticを連動させる必要があります。

実際の所、ポイントを管理しているシステムそのものに、そういった機能が付いている可能性があります。

ポイント期限切れ告知メール実装例(想定)

1.Mauticのカスタムフィールドに「ポイント有効期限」と言うフィールドを作成

2.ポイント管理システムの中に、バッチで、ポイントの有効期限をチェックする機能を用意(なければ)

3.ポイント所持しているユーザーに、Mautic REST APIで、「ポイント有効期限」フィールドに有効期限のデータをPOST

4.有効期限が迫っているメールを作成

5.Mauticのキャンペーンで、有効期限を判断して、期限が「○ヵ月」以内のユーザーに「有効期限が迫っているメール」を送信するアクションを設定

 

8.定期商材購入促進メール

Mautcでは、購入した商品情報を持っていない為、購入情報を基にリマインドメールを送るには、ECサイトなどとの連携が必要になってきます。

ただ、システム連携となると、大掛かりなシステム改修やカスタマイズが発生する場合があり、手軽とは言えません。

とは言え、ECサイトの仕様や特定の商材によっては、簡単な工夫で購入促進メールを送る事が可能です。

定期商材購入促進メール実装例

前提として、1年定期の商品の場合

1.Mautcのフォームで商品購入フォームを作成

2.ECサイトで商品を購入されると、Mauticにも送信されるように設定

3.リマインドメールを作成

4.商品購入フォームをトリガーにしたキャンペーンを作成。

【キャンペーンのシナリオ】

1.商品情報で1年定期の商品かを判別
⇒定期商品の場合「2.」へ
2.「決定」のフォーム送信で「商品購入フォーム」が送信されているか判別
⇒送信されたフォームの商品が1年定期商品の場合⇒キャンペーンの離脱
3.11カ月後にリマインドメールを送信

 

9.特定商品/カテゴリ購入メール

「8.定期商材購入促進メール」でも説明しましたが、Mauticには購入情報を保持していない為、本格的な事をしたければ、システムとの連携が必要です。

ただ、簡単なカテゴリーメールなら工夫次第で対応可能です。

特定商品/カテゴリ購入メールの実装例

前提として、販売サイトより購入した商品のセグメント情報を取得出来る

1.Mauticでセグメントを作成(パンツ、Tシャツ、ジャケットetc)

2.Mautcのフォームで商品購入フォームを作成

3.セグメント別に送信したいメールを送信

4.商品購入フォームをトリガーにしたキャンペーンを作成。

【キャンペーンのシナリオ】

1.商品のセグメント情報を基に、セグメントを付与
2.セグメントで判断して分岐
3.「〇日後」にセグメントメールを送信

 

10.カゴ落ちメール

この実装方法も「3.Web閲覧履歴メール」をベースに考えれば難なく出来ると思います。

導線離脱メールの実装例

前提条件:ショッピングカートに保持しているデータの期間(cookieの有効期限)が3日の場合

「1」「2」「3」までは、基本「3.Web閲覧履歴メール」と同じ

4.「ショッピングカート」ページまたは、それ以降のページを閲覧したユーザー且つ「ステージ」が「購入」でない場合と言うキャンペーンを作って、条件を満たしたら、2日後くらいに、「ショッピングカートに商品が入っています」のメールを送信

 

Mauticでどこまで対応可能か?のまとめ

いかがでしたでしょうか?ECサイトとのシステム連携や、ちょっと強引な方法で実装したものもありましたが、多くの事が、Mauticでも実装可能だと言う事がお分かりいただけたかと思います。

私自身もまだまだMautcの2割~3割?くらいしか使いこなせていないので、もっと使いこなせている人は、他のアプローチもあるかもしれません。

1点ご注意いただきたいのは、今回ご紹介した実装例は、「こうすれば恐らく意図した事が出来るであろう」と言う想像であり、実際に動作検証を行ったものではありません。

参考にされる場合は、自己責任でお願いいたします。

 

以上【Mauticでほとんど実施可能!ferretで紹介された「マーケティングオートメーション施策10」】をお送りしました。