ガチャの排出率開示、法律で決まっているのはどこまで?確率設定の考え方

こんにちは。Webloco代表/Webディレクターのヤブです。

本日は、ガチャ・オリパの排出率(確率)の開示・設定について、景品表示法の基本的な考え方や、確率一定型・排出数連動型といった抽選方式と表記の関係を、弊社の「LottoBox」を例に整理してお送りします。

この記事のターゲット

  • オリパ・オンラインガチャの運営を検討している、またはすでに運営していて、排出率の表示や確率設定について法律的な不安がある方
  • 「排出率の表示は法律で義務づけられているのか」を整理したい方
  • 確率一定型と排出数連動型、それぞれの抽選方式と表記の関係を知りたい方
  • 高額商材(スニーカーなど)を扱い、確率設計・透明性への関心が高い方
  • 抽選結果の記録(ログ)が、運営の透明性確保にどう役立つか知りたい方
  • オリパ・オンラインガチャシステムの導入を検討している方
  • LottoBoxで確率一定型・排出数連動型の抽選設定や、抽選ログの記録がどのようにできるか知りたい方

 

「確率の表示、これで大丈夫なのか…」と不安になっていませんか?

オリパ・オンラインガチャの運営において、アイテムごとの排出率(当選確率)の設定や表示は、避けて通れないテーマです。商材の魅力やレアリティ設計を考えるのと同時に、こんな不安を抱いたことはないでしょうか。

  • 排出率は必ず表示しなければならないものなのか、それとも任意なのか
  • 「確率○%」と書く以上、その数字に法律的な裏付けは必要なのか
  • 確率を一定にする設計と、在庫に応じて変動させる設計では、表記の考え方が変わるのか
  • 「うちの確率設定、法律的にアウトな書き方をしていないか」を、誰に確認すればいいのか分からない

ガチャ・オリパは「何が当たるか分からない」という体験そのものが商品価値の核になっているため、確率の設計・表示を誤ると、景品表示法上の問題に発展しかねないという話を耳にしたことがある方も多いはずです。とはいえ、「結局、何が義務で、何が任意なのか」が整理されないまま、商材選びや演出設計を進めてしまっているケースも少なくありません。

この記事では、景品表示法に基づく確率表記についての基本的な考え方を整理したうえで、確率一定型・排出数連動型といった抽選方式ごとに、設計と表記の関係をどう考えればよいかを見ていきます。なお、本記事は制度の一般的な考え方を整理するものであり、実際の表記内容・運営方針が法律上問題ないかどうかの最終的な判断は、必ず弁護士などの専門家にご確認いただくことを前提としています。

 

1. 景品表示法と「確率表示」の基本的な考え方

まず、ガチャ・オリパの確率に関する話で必ず出てくる「景品表示法」について、一般的なレベルで考え方を整理しておきます。

景品表示法は、商品・サービスの品質や取引条件について、実際の内容よりも著しく優良・有利であると消費者に誤解させるような表示(優良誤認・有利誤認など)を規制する法律です。ガチャ・オリパにおける「排出率○%」という表示も、購入者が「対価に対してどの程度のものが得られるのか」を判断するための重要な情報であり、この法律の考え方と関わりが深い領域とされています。

ここで多くの方が気になるのが、「排出率の表示そのものが、法律で義務づけられているのか」という点です。一般的には、景品表示法は「表示する場合の内容」を規律する法律であり、「排出率を表示すること自体」を一律に義務として定めているものではないとされることが多いようです。つまり論点になりやすいのは、表示する場合にその内容が実際の抽選設計と一致しているか、購入者に対して実態より有利であると誤解させるものになっていないか、という「表示の正確性・誤認防止」の観点であると整理されることが一般的です。逆に言えば、「表示するならその内容と実際の抽選ロジックが一致していること」が重要な前提になる、ということになります。

この記事の冒頭で触れたような「うちの表記は大丈夫か」という不安に対しては、まず「実際の抽選設計と、表示している確率に齟齬がないか」を整理することが第一歩になると考えられます。なお、こうした考え方はあくまで一般的な整理であり、個別のケースでどのような表示・運用が適切かは商材の内容や演出方法によって変わってきます。最終的な判断は、後述するとおり専門家にご確認ください。

 

2. オリパ・ガチャ運営における具体的な留意点|抽選方式と表記の関係

景品表示法の基本的な考え方を踏まえると、オリパ・オンラインガチャを運営するうえで実務上意識しておきたいのは、「自社の抽選方式が、表示している確率とどのような関係にあるか」を正しく理解しておくことです。LottoBoxでは、抽選方式として大きく「確率一定型」と「排出数連動型」の2つを設定できますが、それぞれで表記との関係性が少し異なります。

2-1. 確率一定型の場合

確率一定型は、毎回の抽選において、各アイテムの当選確率が一定に保たれる設計です。アイテム構成(アイテムと確率・数量の組み合わせ)を設定すると、システム上はその確率に基づいて毎回の抽選が行われます。

この方式では、「表示している排出率」と「実際にシステムが抽選に使用している確率」を一致させることが、表記の正確性という観点でとても重要になります。たとえば、キャンペーンなどでアイテム構成を変更した際に表示の更新を忘れてしまうと、「表示と実態が異なる」状態が発生してしまいます。アイテム構成を変更するタイミングでは、表示している確率表もあわせて見直す運用フローを徹底しておくとよいでしょう。

2-2. 排出数連動型の場合

排出数連動型は、在庫(排出数)が減少していくにつれて当選確率が変動し、最終的に天井(すべてのアイテムが排出される)に達する設計です。「残り在庫が少なくなるとレアアイテムが出やすくなる」といった、在庫管理と連動した抽選方式です。

この方式の場合、「ある時点での確率」は在庫の消化状況によって変動するため、確率一定型のような「常に一定の○%」という表示の仕方が、そのままでは当てはまりにくいという特性があります。一般的には、こうした方式を採用する場合、「排出数連動型であること」「在庫の状況によって確率が変動すること」そのものを購入者に分かりやすく伝える表示の工夫が重要になると考えられます。「常に固定の確率である」という前提のまま情報を伝えてしまうと、実際の仕組みとの間に齟齬が生じる可能性があるため注意が必要です。

2-3. いずれの方式でも共通して言えること

抽選方式が確率一定型・排出数連動型のどちらであっても重要なのは、「自社が採用している抽選方式の仕組みを正確に理解し、購入者に伝える表示内容がその仕組みと矛盾していないか」を確認することだと考えられます。「確率○%」という数字だけを切り出して表示するのではなく、「どのような抽選方式に基づく確率なのか」という前提条件もあわせて伝えることで、誤解の少ない表示に近づけることができるでしょう。

 

3. 透明性の確保に役立つ「抽選ログ」という考え方

ここまで見てきたように、確率表記をめぐる論点の多くは、「表示内容と実際の抽選ロジック・結果に齟齬がないか」を確認・説明できる状態にしておくことに関わっています。この点で役立つのが、抽選結果の記録(ログ)を保持しておくという考え方です。

LottoBoxには、抽選購入一覧・抽選詳細一覧という機能があり、ユーザーごとの抽選購入履歴と、それぞれの抽選で実際にどのアイテムが排出されたかという結果をシステム上に記録・確認できます。

こうした記録が残っていることには、いくつかのメリットがあると考えられます。表示している排出率と実際の抽選結果の傾向に齟齬がないかを運営者自身が事後的に確認できること、万が一購入者から「表示と実態が違うのではないか」といった問い合わせがあった場合に実際の記録に基づいて状況を確認・説明できること、抽選方式の設定変更を行った際に変更前後の傾向を振り返れること、などが挙げられます。

Point: ログを保持していること自体が表記内容の適法性を保証するものではありませんが、「自社の抽選設計と表示内容が一致しているかを運営者自身が確認・説明できる状態にしておく」という、透明性確保のための土台として活用できます。

 

なお、スニーカーなどの高額商材を扱うオリパでは、抽選の公正性そのものへの関心も高くなりやすい傾向があります。回数制限やポイント変換などを組み合わせた不正対策の考え方については、別記事でも取り上げていますので、あわせて参考にしてみてください。

 

4. 最終的な判断は、必ず専門家にご確認ください

ここまで、景品表示法と確率表記に関する一般的な考え方、抽選方式ごとの表記との関係、抽選ログによる透明性確保の考え方を整理してきました。繰り返しになりますが、本記事はあくまで制度・考え方の一般的な整理であり、「この表示方法であれば問題ない」「この抽選方式であればこの表記が必要(不要)」といった断定を行うものではありません。実際にどのような表示・運用が適切かは、取り扱う商材、抽選方式の設計、演出内容など事業の実態によって個別に判断されるべき事項です。

排出率の表示方法や、確率一定型・排出数連動型といった抽選方式の設計について「自社の場合どう考えればよいか」という点については、弁護士などの専門家に実際の抽選設計・表示内容を具体的にお伝えしたうえで、必ずご確認ください。早い段階で確認しておくことで、安心して商材設計・サイト運営を進めることができます。

 

5. あわせて確認しておきたい関連記事

ガチャ・オリパの確率設計に関連して、「賭博罪」「景品表示法」全体の考え方については、既存記事「オンラインガチャにおける2つの注意事項とは?「賭博罪」と「景品表示法」」で詳しく解説していますので、本記事と合わせてご確認ください。

また、「確率の話とよく混同されやすいテーマ」として「コンプリートガチャ規制」が挙げられます。「自社のガチャ・オリパは、コンプガチャ規制に引っかかるのではないか」という誤解は意外と多く見られますが、コンプリートガチャ規制が対象とする仕組みと、一口ごとに購入・抽選を行うオリパの仕組みは整理して考える必要があります。この点については、別記事「コンプリートガチャ規制とオリパは何が違う?よくある誤解を整理する」で詳しく取り上げる予定ですので、公開後にあわせてご確認いただくことをおすすめします。

コンプリートガチャ規制とオリパは何が違う?よくある誤解を整理する

 

確率設定・排出率開示のまとめ

ガチャ・オリパの排出率開示・確率設定をめぐる不安は、「何が義務で、何が任意なのか分からない」という状態から生まれることが多いものです。今回整理したように、

  • 景品表示法は「表示する場合の内容」を規律するものであり、表示と実際の抽選ロジックの一致・誤認防止が論点になりやすいと整理されること
  • 確率一定型・排出数連動型のいずれであっても、「自社の抽選方式の仕組み」と「表示している確率」に齟齬がないかを確認することが重要であること
  • 抽選結果のログを残しておくことが、表示内容と実態の整合性を運営者自身が確認・説明するための土台になること

を踏まえたうえで、最終的な表示方法・運用については、必ず弁護士などの専門家にご確認いただくことをおすすめします。

 

LottoBoxでは、確率一定型・排出数連動型のいずれの抽選方式にも対応しており、抽選購入一覧・抽選詳細一覧による抽選結果の記録も可能です。「自社の商材・演出設計の場合、どのような抽選方式が向いているか」「表示内容を整理するうえでシステム上どこまで対応できるか」など、サイト運営全体について相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。

 

実際の管理画面や抽選設定のイメージ、抽選ログの記録イメージについて確認したい方は、サービス詳細ページもご活用ください。安心して確率設計・運営を進めるための一助になれば幸いです。

以上「ガチャの排出率開示、法律で決まっているのはどこまで?確率設定の考え方」をお送りしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。