現在、お客様からのご相談の半分程度は、今のホームページをリニューアルしたいという内容になります。

私は、リニューアルを検討されているお客様に、「何故ホームページのリニューアルをしたいのですか?」「リニューアルの目的は何ですか?」と必ず最初に聞きます。

リニューアルしたいお客様の多くは、現在のホームページに問題や不満を抱えていらっしゃると思います。ただ、リニューアルが本当にその問題や不満を解決してくれるかは、立ち止まってしっかり確認する必要があります。

 

現状のホームページの問題点の洗い出し

リニューアルを検討されている方は、既に何が問題かが顕在化している事が多いと思いますが、それを一度紙に書き出して見える化しましょう。

書き出した問題点、不満を俯瞰して、客観的に見る事で、漏れや、新たな解決策が出るかもしれません。

また、一人で見るだけでなく、他のメンバーとも共有する事でこの制度は向上します。

 

洗い出した問題点・不満の優先順位付け

洗い出した問題点・不満の中で、重要な事とそうじゃない事といった感じで、優先順位を付けたり、グループ化してみましょう。

それにより、リニューアルで本当に解決・改善しなければいけない事項が明確になります。

逆に、そこまで優先順位の高くない問題点・不満などは捨ててしまいましょう。

正直全ての問題点・不満を解決する事は、かなり難しく、必要以上にコストが掛かるおそれがあります。

 

重要度の高い問題点・不満の原因の調査

現在のホームページで顕在化している重要度の高い問題の本質的な原因は何かを調査します。

ケース1.問題点がお問合せ数が少ない場合(その1)

今のホームページの重要度の高い問題が、お問い合わせが少ないとします。

アクセス解析を行ったところ、そもそもホームページに集客が出来ていない事が原因だとします。

この場合、ホームページをリニューアルする事で、集客アップは多少期待できるかもしれませんが、リニューアルをしなくても、集客アップする方法はいくらでもあります。

その為、前面リニューアルする事が、問題解決の最適解かどうかは検討する必要があります。

 

ケース2.問題点がお問合せ数が少ない場合(その2)

「ケース1」とほぼ同じ問題ですが、原因が、アクセスはそこそこあるのに、お問い合わせが少ないとします。

この場合も、アクセス解析で、どのページに問題があるかを調査します。

仮に、「商品紹介ページ」と「お問い合わせページ」に問題があると分かったら、この2つのページだけを、コンテンツの側面と、ユーザビリティの側面でリニューアルする事で問題が解決するかもしれません。

その為、前面リニューアルする必要があるかどうかは検討する必要があります。

 

ケース3.問題点が見た目のデザインが良くない

このケースが一番お客様がリニューアルを希望される理由になる気がします。

ただ、お客様から「デザインが悪いからリニューアルしたい」と言われたら、「なぜ、デザインを変更したいか?」「デザイン変更が目的か?」それとも、「その先に何か得たい物があるのか?」そのあたりをはっきりさせる必要があります。

そうしないと、こういった理由でのリニューアルは、失敗するリスクが高く成ります。

 

デザイン改善を目的としたリニューアルは要注意

依頼者側の自意識過剰の可能性を疑う

本当にどうしようもなくデザインが悪いサイトもありますw。ただ、デザインが気に入らないというお客様のサイトを見てみると、そんなに悪くないデザインの方が多いです。

そして、こういったお客様は、デザインが悪いせいで、「アクセスが少ないのではないか?」「お問い合わせが少ないのではないか?」と思っています。

こういう場合、デザインを改善しても、期待する費用対効果が出ない可能性があります。

 

多くのユーザーはオシャレなデザインは求めていない

ユーザーがホームページを訪れるのは、ホームページのデザインがオシャレだからではなく、自分の知りたい情報、求めるコンテンツがあるからです。

自分の求めるコンテンツがあるサイトには、何度も訪れるかもしれませんが、オシャレなだけのサイトに再び訪れる事はないでしょう。

 

伝わるデザインであればよい

多くのホームページは、ユーザーに伝えたい事があり、ユーザーもそれを知りたいニーズがあるからこそ存在する意味があります。

もしデザインにこだわるのなら、ユーザーに伝わるデザインを考えるべきです。オシャレなデザインは、単なる自己満足になります。

伝わるデザインとは、適切なフォント、文字サイズ、余白の使い方、見出しや画像の使い方を考えた、見やすくユーザビリティが高いデザインです。

 

外部の専門家・第三者の意見を聞いてみる

リニューアルを検討している時、自分たちだけでは、自社サイトを客観的に判断する事が出来ない場合があります。

その場合、外部の意見、第三者にアドバイスを求めても良いかもしれません。

 

リニューアルする前に確認する事のまとめ

リニューアルをする目的は、会社によりそれぞれです。中には、自分が満足すれば(気に入れば)良いというお客様もいらっしゃいます。

それがお客様にとっての満足であれは、制作会社は満足を最大限にする為、力を出し切るでしょう。

大事なのは、リニューアルの本質的な目的と、リニューアル後、どうなったら嬉しいかを明確にする事です。そして、本当にリニューアルをする事が最適かを検討する事に尽きます。

 

以上「失敗しない為のホームページをリニューアルする前に確認する事」のご紹介でした。