松竹梅商法で客単価を上げよう


客単価を上げる昔ながらの方法

日本人なら「松竹梅」と言えば、馴染みのある言葉だと思います。昔ながらの和食料理屋だと、商品を「松竹梅」でランク付けしているところもあると思います。

例えば、「○○定食 松」「○○定食 竹」「○○定食 梅」と言った具合です。

一般的には、松が一番ランクが上で、竹が真ん中、梅が一番下と言う事になっています。正直、私はそのランク付けに納得は言っていないのですが(笑)世間ではそう言う認識になっています。

そして、面白い事に、統計上「竹」を注文する人が最も多いのだそうです。

真ん中の「竹」を選ぶ人の心境は、「一番高いのだとちょっと贅沢だし、一番下は何だが物足りない。真ん中くらいがちょうどよいかな」と言った感じでしょうか。全ての人に当てはまる訳ではないですが、日本人の多くは、ちょうど真ん中あたりが一番居心地が良いのです。

もしかしたら、皆さんも身に覚えがあるかもしれません。この日本人の心理を応用したのが「松竹梅商法」なのです。

松竹梅商法とは?

○○商法と聞くと、ちょっとアングラな、胡散臭いイメージを持たれるかもしれませんw悪徳商法と呼ばれるものは、大概「○○商法」と付きますから。

でも、松竹梅商法はそんな胡散臭い商法ではなく、列記としたマーケティングであり、戦略だと思います。

では、松竹梅商法とは何でしょうか?

端的に言えば、会社が本当に売りたい、利幅の大きい商品を売る為の商法です。

例えば、似た商品で「A」と「B」の2つの商品があったとします。「B」は「A」の上位機種であり、性能はよいですが、価格は高く設定されています。そして、利幅は「A」よりもかなり大きいとします。

ただ、多くのお客様は、お手ごろな「A」ばかり購入して、なかなか「B」が売れない状態でした。

こんなとき、「松竹梅商法」が効果を発揮します。

ここで、「B」よりもさらに上位の機種「C」を売り出します。そして、「A」「B」「C」を横1列で店頭に並べます。

そうすると、日本人の「ちょうど良い」精神が働いて、「B」の商品が売れるようになるという戦略です。

本当に、こんなに上手くいくのだろうかと思う方もいらっしゃいます。確かに、上記の例は、完璧に松竹梅商法が上手くいった例ですので、現実はここまで上手くいかないかもしれません。

ただ、1つの戦略として、検討してみる価値はあると思います。

また、「松竹梅商法」は、同じような商品やサービスの中で、異なるランクを付けて、本当に売りたい商品を販売する商法です。
その為、単に、売りたい商品の上下価格にまったく別の商品を追加しただけでは意味がありません。あくまで、同じカテゴリーの中で価格差を付けて、わざと選ばせるから意味があるのです。

売りたい商品が売れない場合は、あえて上位商品を追加してみましょう。