こんにちは。Webloco代表兼Webマーケターのヤブです。
マーケティングオートメーション(MA)の考え方の基本は、見込み客(リード)の本気度に合わせて、適切なアプローチをしましょう。そして、本気度が高い顧客を抽出して、最後は営業マンに渡したり、売り込みをしましょうとなります。
見込み客の本気度の定義について
ここで1つ、大きな問題、障害になってくるのが、見込み客の「本気度」をどのように判断するか?評価するか?と言う事になります。
その為には、「本気度」の定義から考える必要があります。
「本気度」と言うと、人により解釈は分かれるので、明確に定義するのは難しいでが、マーケティング担当者や営業マン、その他の関係部署や外部の人間の間では、同じ解釈になる様に、すり合わせておけばよいともいます。
要するに、「本気度ってこういう事だよね。」
とみんなが口をそろえて、同じ方向を向いていればよいと思います。
ちなみに私は、本気度を以下の言葉にも置き換えられると思っています。
本気度=購買意欲
本気度(購買意欲)を測る重要指標:行動履歴
本気度の定義をしたところで、何を基準に本気度を測るか?ですが、一番シンプルで、基本となるのは「行動履歴」になります。
行動履歴とは、「ページを訪問した」「資料をダウンロードした」「セミナーに参加した」と言った行動の履歴です。
これは、「沢山行動した人は、もとも購買意欲が高い人だよね」と言う前提にたった判断指標です。行動をすると言う事は、それなりにエネルギーがいる事です。逆に意欲が無い人は、行動に移すことは少ないので、この考え方は的を射ていると思います。
また「行動によって、購買意欲が高まってくる」と言う事も考えられます。最初は買うつもりはなかったけど、いろんな情報に触れる事で、徐々に購買意欲が高まってきたと言う事です。
MAツールで行動別にスコアリング(ポイント付与)をする
MAツールでは、リードの行動により、それぞれ何ポイントを付与するかを設定できる機能が付いています。
- 例.ページ訪問に付き「+10ポイント」
- 例.メールを開封に付き「+10ポイント」
- 例.資料ダウンロードに付き「+10ポイント」
これにより、沢山行動したリードのポイントが高くなります。
リードの行動によりウェイトを設ける
上記の例では、どの行動を取っても1回あたり10ポイントが付与される為、単純な行動回数で評価される形になります。
ただ、行動によっても、重要度が高い行動と低い行動はあります。
例えば、1回の行動でも、あるページを1回閲覧したのと、資料をダウンロードしてくれたのと、セミナーに参加してくれたのとでは、かなりの違いがあると思います。
その為、行動の重要度に応じて、割り振るポイントに変化を付ける事で、より信ぴょう性の高いスコアリングが可能となります。
リードの行動によるウェイト付けの考え方
行動によって付与するポイントを変えると言っても、何の行動を重要とするか?どれだけのウェイトを付ければ良いか?いろいろ悩まれるかもしれません。
これに関しては、明確な答えは無いと言えます。扱っている商材やリードの属性など、会社によって大きく違うからです。
その為、各会社に応じて、運用をしながら最適解を見つけていく他ありません。要は、仮説と検証の繰り返しになります。
例えば、顧客の立場に立って、下記の様に自問自答してみます。
「○○の行動を取った人(私)って、どんな状況の時?」
「資料をダウンロードした人(私)の本気度は?」
それを基に、意欲が高いと思われたら、高いポイントを付け、低いと思われたら、低いポイントを付ける形になります。
後は、そのルールで運用(スコアリング)をしてみて、いざ営業してみる事で、正しいかどうかが検証できます。もし、高いポイントを基準に抽出したリードリストの反応があまり良くなかったら、仮説及び、スコアリングを見直してみると良いでしょう。
既存顧客の過去の購買履歴から判断する
もう1つは、実際の購買履歴から判断する方法です。実はこれが一番確実だったりします。以下に例を上げてみます。
- 1.会社の売れ筋の商品を購買した顧客をランダムで5~10を抽出
- 2.それぞれの購買プロセスを可視化。紙などにプロット
- 3.起点となった行動を把握。どのアクションが一番起点となった?
- 4.コンバージョンに直接つながった行動を把握。どこで一番コンバージョンをしているか?
- 5.コンバージョンの直前の行動を把握。コンバージョンのアシストになった行動は?
- 6.高い確率で実施している行動を把握。購買した人が必ずしている行動は?
この様な方法で、購買に繋がるゴールデンルートを把握するのです。
後は、コンバージョンをアシストする行動や、コンバージョン率の高い起点行動、購買した人の多くが取っている行動のウェイトを高くする事で、実績、根拠の伴ったスコアリング設定が可能です。
とは言え、これらのスコアリングも、運用をしながら、日々調整していく必要があります。
行動履歴からスコアリングする時に気を付けなければいけない事
これまでの内容を読んで頂き、行動履歴がリードの本気度を測る上で、重要な指標となる事は理解いただけたと思います。
ただ、この行動履歴でのスコアリングも気を付けなければいけない事があります。それは、行動履歴重視のスコアリングでもっともポイントが高くなるのが、
同業他社、ライバル会社の研究熱心な営業マン
だったりする事です。
この事を頭の片隅に置きつつ、最適なスコアリング設定をして頂けたら良いと思います。
以上「行動履歴で見込み客(リード)の本気度・購買意欲を判断する方法」をご紹介しました。