こんにちは。Webloco代表兼Webマーケターのヤブです。
最近は、「Web接客ツール」と言う、「ホームページに訪れたユーザーを【お・も・て・な・し】しよう」、「ユーザーとコミュニケーションを図ろう」と言う考えのツールが人気で、いろんなツールがリリースされています。
Mauticは、マーケティングオートメーションツールですが、広い意味では「Web接客ツール」と言えるかもしれません。
その為、今回は、Mauticでどんな「Web接客(おもてなし)」が出来るかを考えてみました。
Web接客(Webでのおもてなし)とは
まず、最初に「Web接客」の概念や定義を簡単にご紹介したいと思います。
Web接客とは、Web上(主にWebサイト、ホームページ)で、訪れたユーザーひとりひとりに合わせた「おもてなし、コミュニケーション、対応」を行う事を言います。
その目的は、「離脱率」「直帰率」の減少や、「コンバージョン率」の向上であり、最終的に「売上向上」を目的としたものです。
今までのWebサイトは、訪れたどんなユーザーに対しても、画一的に、同じ情報を掲載していました。
また、会社側の一方的な情報発信が基本で、双方向のコミュニケーションは、かなり少ない状態でした。
Web接客ツールのメイン機能はチャット機能
現在、Web接客のメインは、「チャット機能」と言っても過言ではありません。
チャットそのものは昔からありましたが、Webサイト上で使われる様になったのは、ここ最近になってからです。ちなみに、アメリカでは、かなり昔から使われていたそうです。
ここまで時間が掛かったのは、日本では、「メール」「電話」「対面」がコミュニケーションの中心にあり、「チャット」と言う文化があまりなく、なかなか浸透しなかったからではないでしょうか。
2010年以降、「スマホ」の普及、「LINE」などのコミュニケーションアプリの普及なども手伝って、日本でもやっと最近普及してきました。
Mauticは残念ながらチャット機能は無し
これからのバージョンアップで期待したいところですが、現在はチャット機能はありません。
その為、現在チャット機能を使いたければ、他のサービスで代用するしかありません。
ただ、チャットはユーザーにとって便利な機能ですが、運営側としては、少しコストが高いサービスではあります。
チャット機能を最大限活用するには、1人以上のユーザーが、常にPCの前で待機している必要があります。(現在では、スマホでも対応できるかもしれませんが)
Web接客機能「ポップアップ」
ユーザーの過去の行動履歴を基に、ユーザーが望んでいそうな情報を、適切なタイミングで「ポップアップ」として表示する事で、ユーザーの行動を喚起させます。
ポップアップが成功するかは、「ジャストインタイム」が出来るかにかかっています。
ジャストインタイムとは、「トヨタ生産方式」でよく使われていますが、マーケティングでは、「必要な時(タイミング)に」「必要な物・情報を」「必要な人(ターゲット)に」と言った感じです。
お米を買ったばかりの人に、「お米買いませんか?」と営業しても、全然響かないかもしれませんが、残り僅かになって、「そろそろお米買わなくちゃ」と思っている人に営業すると、かなり心が揺らぐのと一緒です。
Mauticにも、ポップアップ機能がある
Mauticでは、「Focus item」と言う機能がポップアップになります。
この「Focus item」と言う機能は、単体でも利用出来ますが、キャンペーンを組み合わせれば、興味・関心と言った「セグメント」別に、最適な情報を出し入れする事が出来ます。
また、購買意欲の「高い」「低い」と言った情報をポイントなどでスコアリングして、購買意欲の高いユーザーにポップアップを出せば、高い確率でコンバージョンに繋がるかもしれません。
「Focus item」の詳細は、下記の過去記事をご覧ください。
Web接客機能「ダイナミックコンテンツ」
ダイナミックコンテンツとは、訪れたユーザーに合わせて、動的にコンテンツ(内容)を変更する機能です。
例えば、過去にお問い合わせがあり、顧客データを持っているユーザーがホームページに訪問した時、ファーストビューで、「いらっしゃいませ〇〇様」と表示させる事ができます。
また、事前にセグメンテーションしたユーザーに対して、トップページのファーストビューで、セグメントに合わせたバナーやキャッチコピーを表示させる事が出来ます。
私の知る限り、Web接客ツールで、「ダイナミックコンテンツ」を提供しているツールは結構少ないと思います。
Mauticのダイナミックコンテンツ
ダイナミックコンテンツに関しては、過去記事で詳しく紹介しています。
「Webサイトでおもてなし」のまとめ
「おもてなし」とありますが、行き過ぎると「お節介」「鬱陶しい」となり、悪い印象を与えかねません。
受ける印象は人それぞれですが、私は、アパレル店での過剰な接客は否定的です。自由に見たいけど、聞きたい時だけ、ぱっと出てきてほしい感じです。
要は、押し付けではなく、お客様が必要性を感じたとき、もしくはその少し前に先回りして、さりげなく対応してくれるのが一流の接客かなと思います。
それを、お互いの顔が見えないWebの世界で実施するのは困難な為、まずは、「自然」で「円滑」にコミュニケーションが取れるか?そこが一番のポイントではないかなと思います。
以上「Webサイトでおもてなし。MauticはWeb接客ツールとして使えるか?」をご紹介しました。